早期教育、英才教育、幼児教育…。
いろんな教育の呼び方があるけど、それぞれにはどのような特徴があって違いがあるのか気になる。
子どもの教育を考えて本を読んだり学んでいると、幼児教育や早期教育など〇〇教育という言葉が出てきます。
その中でも「早期教育」「英才教育」「幼児教育」は頻繁に出てきますが、これら3つの言葉は同じ意味?それとも違うの?
今回は、そのように悩んだことがある方の為に3つの教育「早期教育」「英才教育」「幼児教育」の本質的な意味を紹介します。
このそれぞれの教育、実は同じようで同じではなく、近いようで近くもないです。まずはそれぞれの教育の本質を説明していきます。
早期教育とは?
早期教育とは未就学児(小学生以下)に対して、知識や技術などの向上を目的とした教育を行うこと。
例えば、学習面などで年長児に小学1年生で習うような漢字を教えたり知識を習得させる教育が早期教育ということです。
乳幼児期からの外国語(英語など)教育は一般的には早期教育の部類に入るでしょう。
早期教育について詳しく書かれた著書はこちら↓
慶應義塾大学医学部小児科教授である高橋孝雄先生が書かれています。
気になる章のキーワードには「人よりちょっと早く出来るようになるだけ。早期教育はほとんど意味がありません。」「子どもはみな自己肯定感を持っています。どうかそれを壊さないでください。」一部ですがこのような内容が書かれています。
早期教育については否定的な先生という印象で、子育てにあれもこれもと思っている親が読むとブレーキがかかり一旦落ち着ける著書です。
【幼稚園や小学校受験では早期教育が必要?】
多くの小学校受験では行動面や学習面などの試験があり、早期教育での受験対策を行っていないと試験で結果が残せないので受験対策を目的とした早期教育は必要でしょう。
受験のぶっつけ本番は無謀です。
受験を考えているのであれば、受験情報だけでも幼児教室などの無料体験に行き情報収集を行うことをおすすめしたい。
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早期教育でのデメリット
早期に教育を行うことで子どもがストレスを感じたり、親もストレスを感じたり、子も親も早期教育をしたことによるストレスが生じる。
早期教育をしなければ生じないであろう余計なストレスが子どもだけではなく、親にも生じる事があります。
そのストレスが原因で子どもも親も良くない状況に陥ることがあります。
さらに、幼児教室の先生の指導下で行うことは指示による行動が多く含まれるので、子どもの主体性が失われることもあります。
早期教育でのメリット
学習面などでは年中や年長の頃から小学校1年生で習う、字の読み書きや、足し算引き算などを早期に教育することで、小学校入学後は「いろいろできる」ことが子どもの自信につながる。
知識や技術を得ていることは大きな自信に繋がります。
目的に小学校受験がある場合、確実に小学校受験対策の早期教育を受けている方が有利になる。
早期教育の注意点
子どもに早期教育の行うことは、常に子どもがストレスを感じやすい状況にあるということを前提で子どもを観察する必要があります。
親子共に疲れているときやストレスを感じているときは思い切って休むことも必要です。
英才教育とは?
英才教育とは優れた才能を持つように教育を行うこと。
例えば、ピアノの優れた才能であれば、明らかにその年齢では習得するのに難しいことなどを習得するように教育することが英才教育ということです。
英才教育を受けた英才児は何かを極めたスーパーキッズとして注目される事があります。
フィギュアスケートの選手だったり、スノーボード選手だったり、ここ最近ではスケートボードの選手だったり幼児期から「それを極めるように」行う教育が英才教育と言われています。
英才教育について詳しく書かれた著書はこちら↓
47年間英才教育を実践している聖徳学園小学校校長である和田知之先生が書かれています。
気になる章のキーワードには「普通の子どもを英才児に育てるには」「英才教育は受験にも役立つ」「親の態度が英才児を作る」このような内容が書かれています。
英才教育が肯定的な先生で、早期教育や英才教育を47年間してきたことで肌で感じるわかってきたことを教えてくださいます。
英才教育でのデメリット
先程も述べましたが、幼児期からの英才教育で能力が伸びることは世の中のスーパーキッズを見ればわかります。
ただ英才教育で素晴らしく能力を伸ばせることも事実としてありますが、一歩間違えると教育がエスカレートしすぎて子どもの人格を潰してしまうこともありえるのです。
その代表的なケースとしては昔、オリンピックに出場した元スノーボード選手の今井めろさんではないでしょうか。
今井メロさんの著書にも書かれていますが、父親から幼児期のスノーボードスパルタ教育で自身が苦しんだことが書かれていて、私自身も親として気がつかされることがありました。
英才教育でのメリット
スポーツ、芸術、音楽、学習などその目的とした英才教育を行うことで習得も早く自信にもつながる。
子どもも遊びの延長感覚で行えれば、楽しく習慣化されスキルの定着になります。
子どもが英才教育をストレスに感じてしまえば子どもの人格を潰してしまいますので、常に見極める必要があります。
英才教育での注意点
早期教育・英才教育は同じようなことが言えますが、子どもに対してエスカレートした教育にならないことが大切です。
子どもを思う気持ちが強すぎて、大人・親が乳幼児に対し過度に求めすぎ、周りが見えなくなり、エスカレートした教育になり子どもの人格を潰してしまう。
このようなことが起こり得るので注意が必要です。
幼児教育とは?
幼児教育とは幼児の日常生活や社会性などの教育を行うこと。
例えば、生活面での食事の作法(お箸の持ち方)や、おもちゃのお片付けなど生活面での教育や精神面での教育が主になります。
その幼児教育にも様々あり、世界的にも有名なモンテッソーリ教育やシュタイナー教育などがあります。
世界的な幼児教育法を知らない方は知ることから始めてみて下さい↓
幼児教育でのデメリット
あらゆる幼児教育法(モンテッソーリ教育、シュタイナー教育、ドーマンメソッドなど)がありますが、もちろん子どもの性格に合う合わないはあります。
子ども自身、その教育法が合わないのに、親が子どもに自分が良いと思う教育法を押し付けるあまりに、子どもの人格を潰してしまう。
そのようなこともあるので幼児教育法の「いいとこどり」をしてみるのがおすすめです。
幼児教育でのメリット
何よりも幼児教育のメリットは人格形成に必要な素晴らしい土台作りにあります。
例えば、モンテッソーリ教育は子どもの「自立」を目的に、生活面の関わり方や環境の重要性を多方面から考えて子どもに行う幼児教育です。
そのような幼児教育を行うことで素晴らしい土台が育まれ将来、能力を発揮できる人材になるのかもしれません。
幼児教育での注意点
幼児教育でも世界には多くの教育思想があります。
有名な教育思想で素晴らしい教育だと思っても、子どもにその教育が合うか合わないかはあります。
有名で素晴らしい教育だから我が子に受けさせる!と強すぎる思いが子どもの人格を潰すことになると注意することも大切です。
早期教育と英才教育と幼児教育の違い
「早期教育」「英才教育」「幼児教育」の違いを説明します。
まず、早期教育と英才教育は「スキル」の習得などが目的の教育です。
早期教育と英才教育は似たとこがありますが、使いどころとしては早期教育は知識や技術に対し、年齢的な発達段階より早期に行う教育のことで乳幼児に対して使う言葉でしょうか。
一方で英才教育は「優れた才能を持たせると」いう教育は乳幼児にとどまらず、大人に対しても使われる言葉ではないでしょうか。
「優れた才能を持たせる」この目的のための教育はどの年齢でも英才教育となります。
そして幼児教育は「人格形成の土台」とでも言いましょうか、生活面や精神面での自立を目的とした教育になります。
幼児教育を一言で伝えるのは難しいですが、今後の人生において必要となる人格形成の土台・基礎を育むことを目的にしています。
【まとめ】
早期教育とは未就学児(小学生以下)に対して、知識や技術などの向上を目的とした教育を行うこと。
英才教育とは優れた才能を持つように教育を行うこと。
幼児教育とは幼児の日常生活や社会性などの教育を行うこと。
早期教育と英才教育は似たところがあり「スキル」の習得などが目的の教育。
幼児教育は人生において必要となる人格形成の土台・基礎を育むことを目的にしている教育。
それぞれの教育「早期教育」「英才教育」「幼児教育」など言葉の使いどころを理解ておくと、役立つことがあるかもしれません。