- ごっこ遊びのねらいは何?
- ごっこ遊びで育まれる効果は?
- ごっこ遊びはいつからいつまでするのか?
ごっこ遊びに「ねらいがあるのか?」「効果があるのか?」など気になると思いますが、まず子どもがなぜごっこ遊びをするのか気になりませんか?
子どもがなぜごっこ遊びをするのか
ごっこ遊びは「遊びを自由に変化させることが楽しいから」です。
その理由は田口鉄久氏の論文ごっこ遊びの研究~1・2歳児のごっこ遊びと援助のあり方~で説明されています。
子どもはごっこ遊びの自由度の高い遊びに魅力を感じ楽しみながら遊んでいるのです。
そんな子どもが好きなごっこ遊びはどのような効果があるのか見ていきましょう。
ごっこ遊びで育まれる効果は?
- 観察力と記憶力
- 表現力と演技力
- 想像力と創造力
- 語彙力と社会性やコミュニケーション能力
また「ごっこ遊び」をする子はごっこ遊びで育まれる効果や能力がもともと高いとされているので、ごっこ遊びを頻繁に行ったり一緒に楽しんで、よりごっこ遊びで育まれる能力や効果を育ませてあげましょう。
観察力と記憶力
観察力と記憶力があってこそごっこ遊びが始まる。
ごっこ遊びは見立て遊びから始まり、親の真似や「なりきる」ことがベースとなり発展する遊びです。
その基本的なことは日常の観察力や記憶力があることが前提です。
そもそもこの観察力や記憶力がなければごっこ遊びをすることができないとも言えます。
さらにごっこ遊びをするだけで観察力や記憶力は鍛えられていることになります。
表現力や演技力
表現力や演技力はごっこ遊びを積み重ねることで育まれる。
ごっこ遊びは見たこと聞いたことを日々の観察や記憶から「なりきる」「真似る」で表現します。
お母さんの真似や先生の真似から始まり、日常のごっこ遊びから演劇遊びになってくるのです。
すると表現や演技は積み重ねる度に力が育まれていきます。
想像力と創造力
想像力と創造力がなければごっこ遊びはできない。
この表現は言い過ぎている部分もありますが本当の話です。
ごっこ遊びは見立て遊びから始まっていきます。
例えば見立てるということは白木の積み木1個を自身の創造から自動車などに見立てて遊ぶということです。これからわかる通り創造力がないとできないことです。
ごっこ遊びが次第になりきる遊びから、人形を使ったり積み木やブロックなどを使い自身の世界観を表現した演劇遊びへ発展することは想像力や創造力が育まれていないとできないことです。
つまり想像力と創造力があまり働かない子は好んでごっこ遊びをしないということです。
語彙力と社会性やコミュニケーション力
ごっこ遊びで語彙力と社会性は勝手に育まれていきます。
まず親や先生になりきるようなごっこ遊びをするようになると、大人が使う語彙も自然と使い理解するようになります。
もちろんわからない言葉は子供から聞いてくると思います。
そのようなことをごっこ遊びでインプットしてアウトプットしていることになるので定着していきます。
ごっこ遊びのねらい
【ごっこ遊びのねらい】
- 自ら何でも楽しめるように楽しみを見出す力
- 自ら楽しめるように工夫する力
この2つの力が育めるようにサポートするのが私のねらいです。
1歳から始まるごっご遊びは「見立て遊び」から始まり、徐々に「なりきる」へ発展していきます。
さらに「なりきるごっこ遊び」から絵本の世界や自ら創造した世界のごっこ遊びへ進化するのです。
4歳8ヶ月息子作品:積み木とLEGOで創造の演劇ごっこ遊び
ここまで発展させて遊べるようになると、ありとあらゆるおもちゃを世界に取り入れたり、自ら楽しさを見出す力がぐんぐんついてきます。
自ら何でも楽しめるように楽しみを見出す力、自ら楽しめるように工夫する力、この土台が育めると何をやるにも楽しめる人になり、あらゆる力の原動力になります。
だからごっこ遊びをどんどんさせて素晴らしい土台形成を育むことがねらいとなるのです。
ごっこ遊びいつからするの?
ごっこ遊びは1歳・2歳ぐらいからするようになります。
段階として早い子は1歳ぐらいから見立てるごっこ遊びをします。
それから日常で観察したことを表現する「なりきる」ごっこ遊びへ移行していきます。
「なりきる」ごっこ遊びから演劇ごっこ遊びが進化してくると、自身で世界観を作りながら、積み木やレゴ、人形などあらゆるおもちゃを利用して世界を作り、ジオラマ演劇ごっこ遊びをするようになります。
ごっこ遊びいつまでするの?
ごっこ遊びの頻度は小学生頃になると減少していきます。
4歳から5歳頃がごっこ遊びのピークと言われているので、付き合う親、関わり合う大人は大変なときもあると思いますが素晴らしい効果を理解して「この時期がピークなんだ!」という気持ちで寄り添っていきたいものです。
どんなごっこ遊びがあるの?ごっこ遊び例を一覧紹介
まずごっこ遊びには大きく分けて3つの段階があります。
「見立てごっこ遊び」⇒「なりきるごっこ遊び」⇒「演劇ごっこ遊び」この3つは発達と共に成長していきます。
それぞれを細かく説明していきます。
見立てごっこ遊び
みんなにはこれが何に見える?1個の積木?2歳の彼は『消防車』にみえている。彼には白木の積木1個が『真っ赤な消防車』に見えている。この感性を私はいつまでも大切にしたい。想像と創造を育めるように与えるものを考えていきたい。 pic.twitter.com/D7UnCccibi
— れんし@知育大好きパパ (@Rennshi2) December 17, 2020
- 車ごっこ遊び
- 電車ごっこ遊び
1歳から始まるごっこ遊びは見立てるごっこ遊びから入っていきます。
「何かを」「何かに」見立てて遊ぶ。
例えば積み木を車に見立てて遊ぶことを見立てごっこ遊びと言います。
個人差はありますが見立てごっこ遊びは1歳ぐらいから徐々に行う子がいます。
これがごっこ遊びの始まりだ!と思いつつ一緒に関わっていきましょう。
なりきるごっこ遊び
- お母さんごっこ
- 先生ごっこ
- お店屋さんごっこ
- ピクニック(キャンプ)ごっこ
- キャラクター系ごっこ
日常でみたもを真似てなりきる遊びが「なりきるごっこ遊び」です。
2歳ぐらいからお母さんの真似や先生の真似をなりきって遊ぶ「なりきるごっこ遊び」になっていきます。
さらに発展するとおままごとやお店屋さんごっこでお母さんの料理している姿になりきったり、日常で見たお店屋さんになりきったりします。
子どもとのごっこ遊びで関わるのが大変な気持ちはわかります。ですがごっこ遊びは子供の能力を育むのに素晴らしい遊びです。上手に関わってあげて下さい。
3歳息子:料理をしているお母さんの真似ごっこ遊び
演劇ごっこ遊び
- 絵本の世界ごっこ遊び
- 創造の世界ごっこ遊び
演劇ごっこ遊びはなりきるごっこ遊びからステップアップすると、絵本などから得た世界や、自身で創り上げた世界を表現するようになります。
息子も4歳の年中頃から積み木やレゴクラシックを使って自身で創造した世界を表現して演劇ごっこ遊びをしていました。
息子(隊長)がトランシーバーで私(隊員)に指示出してくる✨私は洗い物中😊 pic.twitter.com/TxrfLpEkOi
— れんし@知育大好きパパ (@Rennshi2) September 11, 2022
こんな感じで息子の演劇ごっこ遊びにトランシーバーで関わっています。
ごっこ遊びに関するおすすめ本を紹介
ごっこ遊びに関することを参考にしたおすすめ著書を紹介します。
ごっこ遊びに関してもっと詳しく知りたい方や、ごっこ遊びの関わり方など参考になることが書かれている著書です。
子どもの遊びをたかめる大人のかかわり
ままごと遊びでどのように大人が関わった子どもの遊びを高めることが出来るのを教えてくれる1冊です。
いくつか事例をあげていてその時「大人がどのように関わること」が子どもの遊びを高められるかなどを本質から学べます。
かしこいおもちゃの与え方
上記の著書「大人のかかわり」も書かれている岩城先生の著書です。
赤ちゃんのお世話ごっこ遊びやドールハウスごっこ遊び、さらに街づくりごっこ遊びなどヨーロッパと日本の幼児の遊びの違いなども教えてくれます。
著書内で岩城先生が言っている、日本の幼児はなかなかしない遊びでヨーロッパの幼児はメジャーな遊び「街づくりごっこ遊び」を息子はやっています。
できる環境を与えて関わっていけば日本の子供も街づくりごっこ遊びはすると言うことです。
4歳息子の積み木で街づくりごっこ遊び作品
保育とおもちゃ
エイデル研究所の著書はどちらかというと保育士さん向けな内容。
保育概念からごっこ遊びに関することはもちろん、さらに年齢に合わせた遊び方や関わり方などが詳しく書かれています。
ですが、こちらを親にお勧めしたい理由として0歳から6歳までの発達に合わせたおもちゃはどれが良いかなどがひと目でわかる一覧表があります。
この一覧表だけでも手元に置いておきたい代物です。
子育てを感動にするおもちゃと絵本
日本知育玩具協会理事長を務めています藤田先生の著書です。
こちらの著書は私の大好きな本の1冊です。
なぜ好きかというのは論理的なのに難しくなく、情報が凝縮されていて幼児期に大切にしたいことが具体的に書かれているからです。
ごっこ遊びについても重要性がしっかりと説明していますので、まだこの本を読んだことない方は読んでみて下さい。
【まとめ】ごっこ遊びは土台形成に最適な遊び
これからの時代、私達も未知なる時代になりAIに負けないようにならなければならない子ども達は2つの力が必要と言われています。
それがコミュニケーション能力と創造力です。
この2つの力はごっこ遊びで自然とどちらの能力も育んだり磨かれていきます。
そう考えるとごっこ遊びはこれからの時代に必要な力を育むのに素晴らしい遊びということです。
正直、子どものごっこ遊びに付き合うのがしんどいときもあります。
ですがそんなときは子供が小学生になるとごっこ遊びが減っていき付き合うこともできなくなると言い聞かせるのです。
さらにごっこ遊びに付き合ているときは子供の能力がどんどん上がってると思うのです。
私は心の中で思いながら息子のごっこ遊びに付き合っています。
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